利上げすると株価は下がる? 注目の利上げ関連業界はどこ?

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利上げ開始か?ゼロ金利時代が終わり、金利のある世界に日本も突入

株初心者
株初心者

利上げするぞ!上がるぞ!って叫ばれているけど、結局利上げすると株価にどう影響を及ぼすのか…よくわからない。ま、なんか難しそうだし、ほっとこうかな♪

しかちゃん
しかちゃん

そうだよね、「利上げする」とどうなるのか、分かりずらく、ワードが独り歩きしているように感じるね。ただ、利上げは多くの銘柄に、プラスもしくはマイナスの効果を及ぼすことが予想されるため、理解して、自らのポートフォリオを見直しに役立てよう!

利上げって何?

利上げや利下げというワードで、対象となっているのは「政策金利」と呼ばれているものです。
各国の中央銀行が「政策金利」というものを設定しています。日本の中央銀行は、日本銀行です。他の国では、アメリカでは連邦準備制度理事会(FRB)、イギリスではイングランド銀行、ドイツではドイツ連邦銀行が中央銀行の役割を果たしています。

日本銀行のような中央銀行の大切な役割の一つは、政策金利を操作して経済の動きを調整することです。例えば、経済を良くするための金融政策は「金融緩和」、経済が過熱するのを防ぐための金融政策は「金融引締め」と呼ばれます。

政策金利の引き上げは一般的に利上げと呼ばれ、これは「金融引締め」の重要な手段の一つです。政策金利を上げることで、企業や個人がお金を借りることを控え、それにより物価上昇を抑制することが、利上げの主な目的となります。さらに詳しく見ていきましょう。

「金融引締め」と「金融緩和」

金融引締めとは、市場に出回るお金の供給量を減らすことにより、経済を物価の安定や景気の過熱を抑制するために用いられる政策です。一般的に、市場に出回るお金が減る、主に景気を下向かせる手段として用いられます。

金融引締めは高金利につながるため、一般的に民間の銀行の金利収入は多くなる、一方で、金融引き締めで金利が上昇すると、企業や個人が借入をしにくくなります。それにより、設備投資や消費の抑制につながり、一般に金融引き締めを行うと景気が減速することに繋がります。

対義語は金融引き締め対義語は金融緩和です。市場に出回るお金の供給量を減らす「金融引締め」に対し、供給量を増やすことを「金融緩和」と呼びます。金融緩和は、景気を上向かせる手段として用いられる政策です。

参考:MUFJのHPより引用<https://www.bk.mufg.jp/column/keizai/b0039.html>

「金融引締め」の方法とは

一般的に、金融引締めは以下の方法で行われます。

①政策金利の引き上げ(これが「利上げ」です。)
②国債買い上げ減額

それぞれの方法を確認していきましょう。

①政策金利の引き上げ(利上げ)

政策金利が上昇すると、民間の金融機関は企業への貸出金利や個人への住宅ローン金利などを上げるようになることが一般的です。企業も個人も金融機関からお金を借り辛くなるため、設備投資や消費が縮小し、経済活動が減衰します。

以下は補足ですので、スキップして頂いて構いません。

政策金利には、主にA.公定歩合、B.日本銀行当座預金金利、C.無担保コールレートの3つがあります。

A.公定歩合とは、中央銀行が民間の金融機関に貸し出す際の金利のことです。かつて、預金金利は公定歩合と連動することになっていたため、金融政策に利用されていました。

しかし、1994年に金利自由化が完了したため、現在は公定歩合と預金金利に連動性はありません。それ以降は、日本銀行では日銀当座預金金利と無担保コールレートを政策金利として重視しています。

B.日本銀行当座預金金利とは、日本銀行が取引先の金融機関等から受け入れている当座預金の金利です。日本銀行当座預金金利をマイナスにすると、金融機関は日本銀行に利息を支払わなければならないため、日本銀行当座預金に預けていた資金を低金利で融資に回すようになります。

C.無担保コールレート(オーバーナイト物)とは、各金融機関が短期的な資金の過不足を調整する取引の場(コール市場)で、約定日に資金を借りて、翌営業日に返済する無担保資金貸借にかかる金利のことです。無担保コールレートを下げれば、金融機関は低金利で調達できるようになるため、一般的に企業や個人にも低金利で融資しようとします。

よって、利上げによって直接影響するのは、日本銀行の取引先の金融機関ということですね。ただし、その影響が回りに回って、全体の経済にも影響を及ぼすということです。

②国債買い上げ減額

国債などの資産を買い上げを減額することで金融市場への資金の供給を減らす方法です。
減額に伴い、国債の価格が下落し、金利(利回り)が上昇することが一般的です。

ここで、国債などの資産の買い上げ減額が金融引締めにつながる理由を確認しておきましょう。

国債の価格と金利は逆の関係にあります。これは、国債の価格が上昇すると、その国債がもともと持っていた固定の利息収入が相対的に小さくなるため、金利(利息収入を国債価格で割ったもの)が下がるからです。逆に、国債の価格が下がると、その国債がもともと持っていた固定の利息収入が相対的に大きくなるため、金利(利息収入を国債価格で割ったもの)が上がります。

具体的には、日本銀行が長期国債の購入を減らすと、市場に出回る国債の量が増えます。これにより、国債の供給が需給バランスを崩し、国債の価格が下落します。国債の価格が下がると、その国債がもともと持っていた固定の利息収入が相対的に大きくなるため、金利が上昇します。この金利の上昇、各金融機関は国債の運用利息による収入を期待できるようになる要因となります。

これにより、金融機関は国債を購入することで利息収入を得ることができます。国債は、安全な投資とされおり、銀行が保有する国債の量が多いほど、その利息収入も増えるようになります。一方、国債と比べてリスクが高い融資である企業や個人が借入に対しては、貸出金利を上げることを検討するでしょう。その結果、政策金利を引き上げた場合と同様に、企業や個人がお金を借りにくくなり、経済活動が抑制されます。

このように、日本銀行による金融機関からの国債買い入れの減少で、市場から大量の資金を引き上げることを「量的引き締め」と呼びます。それに対し、買い入れる国債の期間を短縮したり、国債以外の元本保証がされている資産の買い入れを減らしたりすることを「質的引き締め」と呼ぶことが一般的です。

金融緩和によって影響が出る分野

日本銀行が金融引締めを実施することで、さまざまな分野に影響を及ぼします。ここから、「為替」「経済状況」「物価」と金融緩和の関係について、詳しく解説します。ただし、理論通りにいくとは限りませんので、あくまで一般論です。

為替

金融引締めで国内の金利が上昇すると、自国通貨が買われて他国の通貨が売られる傾向にあります。金利の高い通貨の方が、利息による収入を期待できることが、人気に差が生じる理由です。

日本の場合、金融緩和で国内の金利が上がることで一般的に円高につながる傾向にあります。

経済状況

金融緩和で国内の金利が上昇すると、借入がしずらくなるため、企業の投資や個人消費が減衰されることが一般的です。企業の設備投資ができずに、売上の減少や株価下落、労働者の賃金低下の可能性があります。

物価

国内の金利が上昇し、金融市場で資金供給量が減ることで、企業の業績不振や労働者の賃金ダウンにつながると、一般的に物価は下がります。

融資の受け辛さや賃金下げで個人の消費意欲が弱まり、モノやサービスに対する需要が減少し、物価下落の要因になります。また、一般的に金融緩和が自国の通貨高(日本の場合円高)を招きやすい点も、物価下落に関係します。

よって、企業には大きく影響するが、物価が下がるという意味では家計への影響は小さいと考えられます。

利上げ効果の高い株とは?

上で開設した通り、利上げの直接的な影響を受けるのは、民間金融機関です。民間金融機関の貸出金利や預金金利などに影響を及ぼしますので、金利上昇はその借入金の支払利息が増えることを意味し、民間金融機関にとってはプラス要因になります。

それ以外にも、以下東洋経済の記事より、空運業、鉄鋼、輸送用機器、パルプ・紙などの業界でも過去のデータから金利上昇に伴う株高を期待できそうな結果が出ております。

参考:東洋経済記事より引用<https://toyokeizai.net/articles/-/642637?page=3>

このあたりの銘柄は狙い目かもしれませんね。

※本記事は株の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。利上げと言っているのは、政策金利の引き上げを意味しております。それは金融引締めの手段の一つであり、政策金利を上げることで、企業や個人がお金を借りることを控え、それにより物価上昇を抑制することが、利上げの主な目的になります。それにより環境が変わるため、多くの銘柄に対して、プラスもしくはマイナスの効果を及ぼすことが予想されます。日銀の利上げに備えて、自らのポートフォリオを見直してもよいかもしれませんね。

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